「Origin(オリジン)」から「Odyssey(オデッセイ)」へ
Origin(オリジン)から・・・
Genesis(ジェネシス)
約3年前の2020年10月に、私たちはTernoaの公式Twitterを開設しました。これにより、私たちが本プロジェクトに取り組んでいることが公に示されましたが、実際には何年もの間、幕裏で取り組みを続けていました。
その証として、CEOのMickael Canu(ミカエル・カヌ)は、2019年1月にOwen SimoninにTernoaプロジェクトを紹介しています。Owenは、「Hasheur(アッシャー/ハッシャー)」という別名を持つ、フランスの有名トップクリプトYouTuberで、この時からずっとアドバイザーとしてTernoaをサポートしています。
2019年1月 ラスベガスのCESにて
このやりとりから約4年が経過しました。そして、膨大な努力を続け、様々な困難を乗り越えて数々の成功を収めた結果、私たちは当初の約束を果たすのはもちろん、それを凌駕することができました。
タイムカプセルからマスアダプション・コンセプトへ
Ternoaはもともと、分散型のデジタル・タイムカプセルのために設計されました。ユーザーデータの機密性と効率的伝送を実現することに焦点を当てたブロックチェーンで、NFT、非対称暗号、そして「機密コンピューティング」を独自の方法で活用しています。
ところが、メインネットが稼働した昨年以来、Ternoaブロックチェーンは真の潜在能力を見せ始めました。私たちのコア理念の2つの柱である「アクセシビリティ(アクセスのしやすさ)」と「プライバシー」に基づいて、web3テクノロジーのマスアダプション(大規模な採用)を促進する堅牢なインフラストラクチャとしてその実力を証明し始めたのです。
- アクセシビリティ(アクセスのしやすさ):1500万人のウェブ開発者が、新たなプログラミング言語を学ばずにNFTアプリを構築できる作りになっています。NFTの機能をコアプロトコルにシームレスに統合したため、複雑なユーティリティNFTコレクションの作成も、スマートコントラクトのコーディングや信頼できる中間業者を必要としません。
プライバシー:プライバシーまたは機密性の大切さは、TernoaのDNAに刻み込まれており、Ternoaの存在理由と言っても過言ではありません。「カプセル」と「シークレットNFT」により、ユニークなオンチェーンかつオールインワンのプライバシー・ソリューションが提供可能となり、これまで中央集権的アプリに限られていたユースケースへの道が開かれました。Ternoaの「シークレット・クラスターズ」コードのオープンソース化により、インプレメンテーションが完遂しました。
Origin(オリジン):完遂事項
先週、私たちはTernoaの「Origin」ロードマップの完遂を発表致しました。これはすべてが始まった場所であり、この発表を非常に感慨深く思います。
これは「画期的」で、「先進的」、そして「革命的」なステップであり、みなさまとこの時を共有できたことをとても嬉しく思っています。
- 画期的:このプロジェクトは大変複雑でしたが、チーム全員が一丸となり最後まで献身的に構築を続けました。そして、私たちのオープンソース・ソリューションは、現在世界中でご利用可能になりました。
- 先進的:2023年以降、データセキュリティ領域で多くの取り組みが始まっていますが、Ternoaはそれを、ご利用可能でオープンソースな形で既に完成させました。
- 革命的:世界中のウェブ開発者がアクセスできる、初の分散型プライバシーソリューションを構築しました。
ここで、過去3年間に私たちが達成した主なマイルストーンを振り返ってみましょう:
- 100以上のノードが走る分散型のブロックチェーン
- インシデント無く700万のブロックが生成済み
- ビルダー向けツールキット(SDK、インデクサー、ウォレット、エクスプローラー)
- 20万人以上のコミュニティメンバー
- 4万人以上の &CAPSホルダー
- 8以上の取引所に上場済み(うち3社は世界トップ10大手)
- 新しいアプリ作成をサポートする「ラボ」とローンチパッド
- 80以上のプロジェクトとパートナーを持つ独自エコシステム
- フランスに加え、日本とUAEでの国際的プレゼンス
これまでの皆様のサポートに心より感謝致します。そして、この壮大な旅の最初のステップが完了した今、一緒に未来を見ていきましょう。
・・・Odessey(オデッセイ)へ
新しい旅の章「Odessey(オデッセイ)」では、Ternoaブロックチェーンの成長を追求し、それを日々の取引数などで測定していきます。
さらなる成長を実現するために、Ternoaでは以下の3つの戦略軸を置きました:
- アダプション:新しいプロジェクトに、プロダクト開発の際にTernoaブロックチェーンの採用を促す
- 認知度:独自の暗号通貨(クリプト)および開発者コミュニティを拡大し、新たな地域でTernoaの認知度や理解度を向上させる
- ネットワーク:ブロックチェーンの分散化、安定性、および機能を向上させ、Ternoaが適切なバリュープロポジションを継続的に行えるようにする
アダプション
ビルダーとグローバル拡大
エコシステムの成長は、どのweb3インフラストラクチャにおいても成功の鍵となります。
今日、私たちは日本とフランスで非常に勢いを持っており、新しいプロジェクトから頻繁にアプローチを受けています。この成功をスケールアップし再現してより多くのプロジェクトと提携を進めるために、適切で明確なバリュープロポジションを提供し、グローバルな戦略的パートナーシップを積極的に進めることに注力しています。
この機会を実現するために、私たちのラボとローンチパッドは、私たちのプラットフォームを選んだプロジェクトに対して揺るぎないコミットの姿勢を持ち、包括的なサポートを継続的に提供し続けます。また、その中でも特に有望なプロジェクトに対しては、ステップごとに密に支援致します。
認知度
Keeper(キーパー)
Polygon(ポリゴン)上のスマートコントラクトが、匿名かつ分散化された方法で機密データをArbitrum(アービトラム)ウォレットに安全に送信するシナリオを想像してみてください。
KeeperはTernoaと密接にリンクしていますが、既存のオンチェーン・プライバシーソリューションがweb3アプリケーション開発を制約しているという課題を克服するため、100%「チェーンに依存しない」初の分散型プライバシープロトコルとして、どのブロックチェーン上で構築されたアプリケーションでも利用できるように設計されました。
Keeperは、Ternoaをどのブロックチェーン・エコシステムからでも、ブリッジなしでスムーズに、かつ必須で利用できるようにするため、Ternoaの認知度を上げ、新しい開発者コミュニティにアプローチするための重要な手段となっています。そして、「Keeper」の最終的な目標は、Ternoaを基盤としながらも、卓越した分散型プライバシープロトコルとしてインターネット全体での地位を確立することです。
Keeperの詳細は、以下のライトペーパーをご覧ください(英語):https://github.com/keeper-protocol/litepaper
Roninがコミュニティを集結し発展させる
「Ronin Club 浪人(ローニン・クラブ)」は、9月頭に開始しました。
このクラブは、Ternoaエコシステム全体のコミュニティが集結し、クエストやミッションを通して、遊びながらプロジェクトやエコシステムの理解を深められる場です。
ネットワーク
スマートコントラクト
Ternoaへのスマートコントラクトの統合は、優先事項として取り組んでいます。
現在、私たちのインフラストラクチャはNFTに焦点を当てており、多くの開発者から、カスタムで複雑なオンチェーン動作をコーディングできる機能が求められています。たとえば、ゲーム開発者はステーキングやファーミングのメカニズムをプロジェクトに実装したいという要望を持っていることが多いです。
一方、Ternoaの安定性と成長性に魅力を感じていても、自分たちのユースケース内でNFTを使用しない場合もあります。例えば、Ternoa上でのDEX(分散型取引所)やAMM(自動マーケットメイカー)の作成などを行う場合です。スマートコントラクトをサポートすると、後者を含む幅広いニーズに対応できるようになります。
このようなプロトコルの進化により、より多くのプロジェクトをお迎えできるようになり、Ternoaエコシステムで達成できることの幅がさらに広がります。
Ternoaは、スマートコントラクトの簡単な作成をサポートし、Solidity開発者がコードをTernoaに直接インポートできるインターフェースを提供するために、「ink!」を導入する予定です。具体的な日付を示すことはできませんが、年内の実装に向けて全力を尽くしています。
バーン(焼却)
$CAPSは本質的にデフレーション型の暗号通貨ですが、Ternoaブロックチェーンのトークノミクスを向上させるためにトークンのバーン・ポリシーを導入することを常に考えてきました。
私たちは、「Secret Clusters(シークレット・クラスターズ)」のフルローンチに向けて、トークノミクスを洗練させるために多大な努力を傾けてきました。その結果、Ternoa最初の $CAPSバーン・プログラムが9月中旬に開始される運びとなりました。
パラチェーン
2022年以来、TernoaはPartyと密なパートナーシップを維持し、この夏に「Substrateビルダープログラム」のマイルストーンを無事完了することができました。
パラチェーンになる準備は十分すぎるくらいにできていると考えていますが、導入のタイミングは極めて重要です。TernoaのPolkadot(ポルカドット)エコシステムへのスムーズな統合が最良の条件で確実に行われるように、通常どおり慎重かつ厳格に意思決定を行っていきます。
プロダクト・カウンシル(製品評議会)
私たちは今から1年以上前に「プロダクト・カウンシル」を設立しました。この機関の役割は、Ternoa ブロックチェーンに実装される新しい機能を決定することです。
これまで、プロダクト・ カウンシルは社内チームの常任メンバーで構成されていましたが、今後は 外部メンバーにも開放し、「オデッセイ」段階でメンバーを10名まで拡大する予定です。
今後について
Ternoaの次章に向けた新たなロードマップにより、Ternoaはますますニーズに合った、効率的なインフラストラクチャになっていくでしょう。
目標が達成されれば、「オデッセイ」の後継となる「Horizon(ホライゾン)」フェーズが待っていますが、それについて語るにはまだ時期尚早です。
最後に、チーム全体を代表して、皆様の変わらずご支援に改めて感謝申し上げます。
そして、Ternoaが市場をリードするブロックチェーンとして幅広く使われるためにたゆまぬ努力を続けていきますので、ぜひ私たちを信頼してください。そして、引き続きサポートの程、宜しくお願い致します。